時代が変化しても変わらない、SNSの本質を大切に。ユーザーと企業の間を取り持つ運用支援

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時代が変化しても変わらない、SNSの本質を大切に。ユーザーと企業の間を取り持つ運用支援

五十嵐 路子_プロフィール写真

五十嵐 路子

Webディレクター
専門領域:Web広告・SNS運用
SNS運用支援を得意とするWebディレクター。女性関連業種の支援実績が豊富。もともとは保育士を目指していたところから、Web業界へ転身。保育学生向けのコミュニティサイト運営に始まり、2014年頃からSNS運用にも携わるようになる。その後、大手出版社系の広告代理店に勤務した後、2024年に独立。SEOなどSNSだけにとどまらない、Webマーケティング全般の知識を活かしたSNS運用支援が強み。

女性関連業種のSNS運用実績が豊富、ユーザー目線と企業のレギュレーションのバランスを意識

-五十嵐さんがこれまでに実績の多い支援領域や、得意としている分野について教えてください。

SNS運用について、広く言えば女性関連業種の実績が多く、得意分野であると認識しています。

具体的には、ギフト業界、女性下着メーカー、子育てメディア、保育士・看護師・栄養士向け求人サイト、ハウスメーカー、生理用品メーカー、食品メーカー、美容クリニック、美容室、おもちゃメーカーなど。特徴的なところでは、女性向けアダルトグッズメーカー、銀座の高級クラブなどのSNS運用も手がけてきました。

ー女性関連業種ならではのSNS運用における注意点や、意識していることはありますか?

いち女性ユーザー目線で見たときに、違和感のないコンテンツ作りを意識しています。たとえば、上から目線に感じられる表現、押しつけっぽさを感じる文章は、嫌われがちです。親近感を持ってもらえる言葉遣いや、伝えたい内容を盛り込みすぎないことも大切です。

また、女性関連業種に限らず、ユーザーとクライアント、どちらの目線にも寄り添いながら、そのギャップを埋めることを意識しています。

一般的にSNS運用では、ユーザー目線に寄ってトレンドに乗ったほうが、すぐに大きな成果が出やすい傾向にあります。しかし、そういった運用が難しいケースも少なくありません。特に老舗企業や大手企業など、会社のイメージがすでにあり、一定の従業員を抱え、遵守するべきルールが確立している企業では、現実的ではありません。そもそも、コンテンツを企画し、制作し、各ステークホルダーへの確認を行っている間に、トレンドが変わってしまうことも少なくありません。

そのため、企業のSNS運用では、プロジェクトメンバー以外も含めた社内全体でストレスがなく、それでいてユーザーにとって心地よいコンテンツを作るという調整が大切です。

実際に私が支援を行う場合は、まず、SNS以外にもクライアントが発信しているコンテンツ全体の現状をお伺いし、その内容とユーザーの目線に断裂がないかを探ります。その上で、ユーザー目線を中心にしながらも、クライアントが絶対に守りたいという領域も理解し、バランスを取りながらユーザーとの距離を縮めていく方法をご提案しています。

クライアントと対話を重ね齟齬を解消、方針転換で100万再生まで成長したSNS運用事例

-これまでに担当された案件のなかで、特に印象的だった事例について教えてください。

女性向けアダルトグッズメーカー様のSNS運用を担当した経験が印象に残っています。当時は「フェムテック(※)」という言葉が一般に知られるようになった頃で、そのメーカー様の製品は業界のなかで注目度の高いものでした。

※フェムテック:Female(女性)とTechnology(技術)を組み合わせた造語。女性の健康やウェルビーイング(well-being)をサポートするための技術や製品、サービス全般を指す。

メーカーの代表の方は、ご夫婦のセックスレスをきっかけに製品を作られた、という経緯があります。ご自身の経験から、自社の製品が当たり前の選択肢として、たとえばカラオケや映画など家族で楽しむレジャーのように、ラフに楽しめるようになってほしいという想いを持たれていました。

しかし、私自身が当初は業界や製品に縁が薄かったこともあり、どこか偏見がある状態で提案をしてしまっていました。それまでに、下着メーカーやママ向けの子育てメディアのSNS運用を行っていたこともあり、当初の提案が「綺麗売り」になりすぎていたんです。

そのため、代表の方が思い描く状態に、SNSの運用がつながっていなかったのだと思います。お叱りを受けることもありました。しかし、対話を重ねるなかで、私自身の思い込みに気づき、ゴール設定に対する双方の齟齬が解消され、運用方針を切り替えることができました。そこからはコンテンツの再生数も大きく伸び、100万再生を超えるようになっていきました。

同じやり方は飽きられる。数字が落ちたときこそ、ユーザーが今何を求めているかを考え続ける

-SNS運用に関して、最近注視している変化や傾向はありますか?

ここ数年増えているのが、一度は大きな成果が出たものの急に露出が落ちてしまい、どうしたら良いかわからないというご相談です。4人に1人がSNSを見ていると言われる時代ではありますが、1人が使える時間は限られています。それを多くのアカウントが取り合っているわけで、当然、良い時もあれば悪い時もあるものです。

私自身、2014年からSNS運用に携わっていますが、数字が伸びるときもあれば、伸び悩むときもあり、その繰り返しです。成果が出ないときには、おすすめされる投稿や自分が見たくなる投稿の傾向などをジャンルを絞らずにリサーチし、腹落ちするまでテストを繰り返し、スランプを乗り越えてきました。

一度うまくいった方法でも、ずっと続けていれば、ユーザーは飽きてしまいます。流行りに乗った方法は、皆が同じことをするようになれば、やはり飽きられてしまいます。そうならないためにも、今、このプラットフォームにいる人たちが何を面白いと思うのかを見て、考え続けることが重要です。

保育士になるつもりがWeb業界に、Webマーケ全体の動向を見ながらSNS運用を支援できるのが強み

-ここで改めて、五十嵐さんがSNS運用支援を行うようになるまでの経緯を教えてください。

実は私は、もともとは保育士を目指して大学に通っていたんです。ところが、当時のアルバイト先の社員さんからの紹介をきっかけに、保育士向けの求人サイトを運営している会社でWeb未経験ながらインターンとして働くようになり、そのまま就職しました。

コミュニティサイトの運営では、保育士を目指していた自身の経験を活かし、ハッピーに保育に関われる場所を探すきっかけとなる、コンテンツを企画していきました。当時は他に類似サイトがなかったこともあり、運用開始から1ヶ月でPVが1万を超え、半年で会員登録も1万人ほどになったと記憶しています。2014年12月には、Instagramの運用も開始しました。

その後、出産を機に退職したのですが、最初の会社での経験を活かし、大手出版社系の広告代理店に転職し、幅広いクライアント様とお仕事をさせていただきました。その頃から副業で今につながる仕事をするようになり、子どものためにももっと柔軟な働き方をしたいと考え、2024年に完全に独立しました。

-さまざまな案件で成果を出すなかで、五十嵐さんが自身の支援の特徴だと考えているのはどのようなところですか?

XやInstagramなどのプラットフォームを限定せず、さらにSEOを始めとした他のWebマーケティング施策も意識した支援を行っている点は、特徴だと思います。これは、私が広くWebの担当者としてこの業界に入り、集客チャネルのひとつとしてSNS運用に携わるようになったことが大きいです。最初の会社では上司にSEOについて叩き込まれ、「人の知りたい欲に寄り添う方法」を考えることが身に着きました。

実は、SNS運用においてもSEOは重要です。SNSでもハッシュタグで検索は行われますし、Google検索結果の上位にはSNSのコンテンツが表示されることもあります。たとえSNS上での露出は少なくても、知りたい情報がそこにあれば、検索きっかけで見てもらえることがあるんです。

最近増えているAI検索に対しても、WebサイトやSNSアカウントに地道に情報を蓄積することが、本質的な対策になります。実際に私がSNS運用を支援しているクルージングの会社様では、その会社様がターゲットとするエリアと予算でおすすめのデートスポットを生成AIに聞くと、きちんと自社が候補として言及されます。その内容は、Webサイトの記載やInstagramの投稿が基になっていることがわかります。

SNSの本質は、人が人に想いを伝えること。長期的な成果には、ユーザーの理解と「好き」が重要

-最後に、五十嵐さんが支援において大切にされていることを教えてください。

「発信側も受け手も人間である」ということを、クライアントに腹落ちするまで伝えるようにしています。SNSを始めとしたWebメディアの本質は、コンテンツを通じ、人が人に向けて想いを伝えることだと、私は考えています。それを理解していないと、誰も喜ばないコンテンツを作ってしまい、そもそも数字が伸びません。

自分がユーザーだったらどういう情報が知りたいか。それを考えることが、長期的な成果につながります。SNS運用では、よく初動が重視されます。しかし、期間限定の商品ではなく、この先もずっと続くものを扱うのであれば、数字の伸びはゆっくりでもずっと見られつづける方法を考えることが大切です。

そういう考えから、私は、情報の発信側と受け手が双方を大切にし合える運用を心かけています。理想は、近すぎず、遠すぎず、親しみやすく、リスペクトがある関係性です。クライアント様に伴走しながら、ユーザーに企業をより理解してもらい、好きだと思ってもらえるポイントを増やすために、現時点の最善策をつねに探っています。

-今後、担当していきたいジャンルなどはありますか?

変わらず女性に関わる領域を担当していきたいと考えています。

私自身は生まれた体が女性であり、女性として育ち、自分自身を女性として認識しています。また、高校・大学が特に女性の多い環境だったこともあり、とにかく女性の中で生きてきました。

そうやって多くの女性の生き方を見てきたからこそ、人それぞれの趣味趣向、生き方や考え方の多様さを早くから知り、幅広い可能性に気づくことができたと考えています。これは、自分を特徴づける要素であり、非常にラッキーな境遇だったと認識しています。

お話しした事例にも通じますが、「こうあるべき!」という固定概念が強くないからこそ、打破できてきたことは多いと感じています。これからも私が生きてきた女性の領域で、柔軟にやり方や考え方を変え、さまざまなアプローチや気づきを得ていきたいと考えています。

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