「リマインドいらず」の調整力。部門をつなぎ、プロジェクト全体を前に進めるディレクター

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「リマインドいらず」の調整力。部門をつなぎ、プロジェクト全体を前に進めるディレクター

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杉本 澄

Webディレクター
UI設計~Webマーケティングまで幅広い分野でWebマーケティングの伴走支援を行うWebディレクター。業種問わずBtoB企業での支援実績多数。業界・業種もさまざまな企業での勤務経験があり、支援の側だけでなく、事業会社での業務も経験した。そのなかで培った複数の専門性を活かしてクライアントに伴走し、プロジェクト全体の工程を把握しながら、関係者の負担を極力減らすスケジューリングやタイムコントロールを得意とする。最近では、DX推進やAI導入・活用の支援にも注力している。

メール配信から進行管理まで。複数領域を横断してプロジェクトを支える

ー杉本さんがこれまでに実績の多い支援領域や、得意としている分野を教えてください。

基本的にはBtoB企業様が中心です。BtoBtoCの案件もありますが、担当してきた案件の数としては、BtoB企業様が一番多いですね。業種は特に限定しておらず、さまざまな企業様を支援してきました。たとえば、機器メーカー様や再生可能エネルギー関連の事業、睡眠改善サービスを展開している企業様などの支援実績があります。

支援内容としては、特にメールマーケティングを強みとしながら、複数の領域を横断して担当させていただくことが多いです。具体的には、メールマーケティングの原稿作成やMAツールを使った配信運用、タイムマネジメントやスケジュール管理、レポート作成、施策のご提案、勉強会の講師対応、海外本社との英語でのやり取り、原稿チェックや翻訳手配など、幅広い領域に対応できます。

ー支援の業種も内容も多岐に渡るなか、支援において意識されていることを教えてください。

単発の作業者としてではなく、「一緒にプロジェクトを前に進めるパートナー」でありたいと思っています。そのために、指示されたことをそのまま進めるというよりは、背景や全体像を理解した上で「次に何が必要か」を考えて動くように意識しています。

特に、関係者が多いプロジェクトでは、自分の担当業務だけでなく、その後の工程まで見るようにしています。各業務の担当者様それぞれの得意・不得意やスケジュール管理の傾向を踏まえながら、業務が滞ることなく、皆様のご負担にならないようスケジュール調整やタイムコントロールを行っています。

こうした中で一番気にしているのが、コミュニケーションの数です。私の仕事はコミュニケーションが中心になりますが、やり取りのラリーが増えるほど、相手の時間を奪い、負担になってしまいます。そのため、質問などは一回返信すればやり取りが終わる形をかなり心がけています。たとえば、質問だけでなく「なぜその質問をするのか」という理由も書いたり、答えが複数想定できる場合は「どれに当てはまりますか」と選びやすい形にしたりしています。

「リマインドがほとんど要らない」という評価もよくいただき、相手側の管理コストが下がったという部分でも、信頼いただいているのかなと感じています。

メールマーケティング支援からプロジェクト全体を任される存在へ。体感20~30%の工数削減を実現

ーさまざまな支援を経験されてきた中で、特に印象に残っている支援事例について教えてください。

ある機器メーカー様のメールマーケティング支援の案件が印象に残っています。チームの一員として、頂いた原稿をMAツールに投入し、配信設定完了までを担当していました。

その後一度支援の区切りを迎えたのですが、約1年半後、再度お声がけをいただいたのです。ご相談内容は、メール配信全体のスケジュール管理やタスク管理についてでした。

そのときの課題が、メール配信担当の方々がメインの業務の傍らメール配信を兼任しており、手いっぱいになっていることでした。

ーその課題に対して、どのような支援を行ったのでしょうか?

まず、メール配信において、担当者の方々の負担をどれだけ減らせるかを考えました。

例えば、海外本社とのやり取りにおいて相手が返信しやすい時間帯や、その時々の優先業務などを考慮しながらスケジュールを組み立てました。また、担当者様ごとに得意なことも苦手なことも違いますし、スケジュール管理の仕方にもそれぞれ特徴があります。そのため、一人ひとりに合わせてコミュニケーションの取り方や進め方も変えていました。

それでも、全員が同じベクトルできっちり進んでいく、というのはなかなか難しいんですよね。

メール配信の目的は、お客様との関係性を作ったり、興味・関心を持っていただいたりすることです。しかし、中には「メールを配信しても効果はあるのか」「展示会の方が効果があるんじゃないか」と考えている方もいらっしゃいました。そういう方にも、「メール配信を続けていくと商談につながるんだ」と感じてもらえるような仕掛けを、中長期的に時間をかけて作っていくことも大切にしていました。

その取り組みの一つが、メール配信の目的や進め方をお伝えするプチ勉強会です。プチ勉強会の開催後、「こういうメール配信を考えているんだけど、ちょっと相談させてもらえないか」という声を頂いたのは、私の中では一つの収穫でした。

また、「本当にそれが必要なのか」というところも含めて打ち合わせの時間を取っていただくようにしたことで、次第に社内の事情や担当者様ごとの背景も共有いただけるようになり、一方通行ではなく、一緒に物事を決めていける機会が増えたように感じています。

そういった積み重ねもあり、最終的にはメール配信のワークフローについて「体感で20〜30%ほど工数が削減できた」と言っていただけました。この言葉はすごく嬉しかったですね。「杉本さんに頼んでよかった」と思っていただけることが、私にとって一番の評価だと感じます。

転職を重ねた経験は「伏線回収」、さまざまな立場を知り「部門をつなぐ力」が育った

ー改めてになりますが、杉本さんがWebディレクターとして活動するまでの背景を教えてください。

20代の頃は、就職氷河期という時代背景もあり、延べ10回くらい転職を重ねました。半年くらいで辞めてしまうことも珍しくありませんでした。

最初は商社の通信系事業部でホームページのデザインを手がけ、次に印刷会社にてWebサイトのアシスタントディレクションを担当、製薬会社でWebマスターやWebプロモーションを経験するなど、業界も職種もさまざまな現場を経験しました。

事業会社でUI/UXの要件整理や設計、IoT業界での要件定義、睡眠改善サービスの新規事業立ち上げ支援、メールマーケティング支援などにも携わった経験があります。

その後、40代を迎えたタイミングでコロナ禍に入り、この先の働き方を考えた結果、独立してフリーランスとなりました。現在は「ノリシロデザイン」として、これまで培ってきた複数の専門性を横断しながら伴走するスタイルで、BtoB企業様を中心にご支援しています。

ー転職を重ねた経験は、今の仕事にどのように活きていますか?

当時は、腰を据えて働けない自分にコンプレックスを感じていましたし、遠回りしているように思っていましたが、今は「伏線回収」だったのかなと思っています。

その中でも一番大きかったのは、事業会社で働いた経験です。その経験があるからこそ、支援の際にもクライアント様の部署間でどこにトラブルが起きやすいのか、ある程度予測できるようになりました。

制作会社にいた頃は、どうしても制作のことしか見えていませんでしたが、事業会社に入ってからは、「こうやってサービスって作られて、世の中に出ていくんだ」という流れを実際に経験することができました。

例えば、サービスを企画する人とそれを実装するエンジニアでは考え方そのものが違い、「何を言っているんだろう」とお互いに感じてしまうことも珍しくありません。だからこそ私は、その継ぎ目の部分にいかにスムーズに水を通すか、ということを今もずっと意識しています。

また、複数の業界を経験してきたからこそ、それぞれの業界で当たり前になっている考え方を、少し引いた視点で見られるようになったとも感じています。その業界では当たり前な技術や専門知識でも、初めて聞く人には伝わらないことがあります。そうした内容を一般の方にもわかるよう翻訳することも、これまでのキャリアがあったからこそ身についたことだと思っています。

DXやAI導入を進めるために、まずは「便利さ」を実感してもらう

ー最近増えている相談にはどのような傾向がありますか?

ここ最近は、DX推進やAI導入・活用についてのご相談をいただくことが増えている印象です。

一方で、「AIを導入したい」「DXを進めたい」という思いはあっても、担当者様が日々の業務で手いっぱいであったり、組織の構造上トップダウンで進めるのが難しかったりと、導入そのものにハードルを感じているケースも多いですね。

ーAI導入については、どのように取り組んでいきたいと考えていますか?

まずは、「AIって便利なんだな」と思ってもらうことが必要だと思っています。ただ、「AIを使いましょう」と伝えるだけでは、なかなか広がらないとも感じています。

そこで、私自身が日々の業務でAIを活用していることを生かして、「これ、私がAIで作ったんです」とお見せするところから始めるのが良いのかなと思っています。そうすることで、「ここまでできるんだったら、ちょっと使ってみようかな」と思っていただけることもあると思うんです。

AIのインナープロモーションじゃないですけど、まずは「便利だな」と体感してもらうところから、少しずつ広げていければと思っています。

「作って終わり」にしない。「本当に必要か」を一緒に考え、成果につながる提案を

ー杉本さんが支援で最も大切にしていることは何でしょうか?

一番大切にしているのは、「作って終わり」にしないことです。

例えば、メールもLPも、公開した瞬間がゴールではありません。そこから数値を見て、改善を積み重ねていくプロセスこそが一番重要だと考えています。

また、クライアント様から言われたことをそのまま形にするのではなく、「本当にそれが目的や成果につながるのか」という視点を常に持つようにしています。必要であれば、別のやり方をご提案することもあります。そのためにクライアント様が「なぜそう考えたのか」をお聞きし、お互いの理解を深めながら進めていくことを心がけています。

クライアント様とは健全な意味で対等な関係でいたいと考えています。どちらかが上とか下ではなく、お互いが持っているものを持ち寄って、一番成果が出る形を一緒に考えていきたいという感じです。

「クライアント様の先にいるお客様に伝わるかどうか」ということも、常に基準にしています。情報を詰め込み過ぎてしまったり、専門用語や技術的な話に寄り過ぎたりして、その先のお客様に伝わらないこともあるので、気をつけています。

ー今後はどのような企業を支援していきたいですか?

引き続き、BtoB企業様を中心に、継続的に伴走できる関係を築いていきたいと思っています。

特に、社内にマーケティング専任者がいない、もしくは少人数で兼務されているような規模感の企業様のご支援で、これまでの経験が一番活きると感じています。

領域としては、これまで強みにしてきたメールマーケティングに加えて、IoTや技術系の商材を扱う企業様への支援も広げていきたいですね。

また、単発のタスク対応だけではなく、戦略設計の段階から関わらせていただくことで、より本質的な課題解決につながる支援ができればと考えています。「何から相談したらいいか分からない」という段階でも構いません。一緒に整理しながら、成果につながる形を考え、継続的に伴走していければと思っています。

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