Instagram活用はBtoC企業のWebマーケティング施策というイメージがあるかもしれません。しかし、BtoB企業でもターゲットや目的によってはInstagram活用の余地は十分にあります。
本記事では、BtoB企業ならではのInstagram活用のポイントに焦点をあてて解説します。また、これからInstagramを活用したい、あるいはアカウントはあるもののいまいち効果が得られずにテコ入れをしたいというBtoB企業にとって参考になるアカウント事例を紹介します。
BtoB企業のInstagram活用メリット
BtoC企業の場合、Instagramでの投稿から直接来店や売上につながることも多いものです。
しかしBtoB企業の場合、Instagramでの情報収集から成約に至るまでに、クライアント社内での検討や商談など時間を要するのが一般的です。そのため、Instagramをうまく活用しているBtoB企業の多くは、中長期的なスパンでの認知拡大やブランディング、信頼構築などを目的とするアカウント運用を行っています。
このことを踏まえ、BtoB企業がInstagramを活用するメリットと、その効果を測る指標としては以下が挙げられます。
企業を紹介し、認知拡大やブランディングにつなげる
会社サイトに掲載しているような、企業理念や製品開発の背景、技術へのこだわりなどをInstagramでも発信することで、会社サイトだけではアプローチできなかった潜在顧客に情報が届く可能性があります。
また、会社サイトだけではどうしても堅いイメージになってしまうところを、Instagramでよりわかりやすくかみくだいた情報発信を行うことで、親しみやすさを出すこともできます。
専門ノウハウを発信し、リード獲得につなげる
専門ノウハウを図解イラストや短尺の解説動画など、保存・シェアされやすい形で発信することで、業界の専門家としてのイメージの定着を図ることができます。
そこから、プロフィールのURLやストーリーズなどを通じて資料請求や問い合わせに誘導することで、リード獲得につなげることもできます。
事例を紹介し、比較検討の材料にしてもらう
製品の利用シーンやビフォーアフター、顧客インタビューなどを発信することで、製品の機能や仕様の情報だけでは伝わらない、具体的な導入イメージを持ってもらうことができます。
特に、製品の導入を比較検討中の見込み顧客にとって、導入可否を判断する有益な情報となるでしょう。
職場の日常を伝え、採用におけるミスマッチを防ぐ
BtoB企業のInstagram活用は、採用ブランディングにも効果的です。
職場の日常やイベントの様子、社員へのインタビューなど会社のリアルな雰囲気が伝わる情報を発信することで、応募につなげるとともに、入社後のミスマッチ低減も図ることができます。
BtoB企業のInstagramアカウント参考事例10選
BtoC企業に比べてターゲットが限定されるBtoB企業の場合、Instagram運用において「数万フォロワー」や「100万回再生」といった大きな数字を目指す必要はありません。「フォロワー1,000〜3,000人」「リール再生数1,000〜5,000回」程度の数字でも、十分にビジネスの成果に結びつく可能性があります。
この点を踏まえ、BtoB企業にとって参考になるInstagramアカウント事例を10件、紹介します。なお、各事例の「運用目的」については、投稿内容から推察して記載しています。また、2026年9月時点でのアカウント状況を基に紹介しています。
【製造】HILLTOP株式会社|hilltop_corp

会社サイト:https://hilltop21.co.jp
事業:部品加工・装置開発
運用目的:認知拡大・ブランディング・リード獲得
投稿内容:切削加工のショート動画・メディア掲載情報・職場の日常 ・事例など
特徴:切削加工の様子をショート動画として投稿。難解な加工技術を「見て楽しめるプロの技」としてコンテンツ化。
【製造】フジ産業株式会社|fuji_sangyo

会社サイト:https://fuji-sangyou.com/
事業:精密工作機械製造
運用目的:認知拡大・ブランディング
投稿内容:機械の作動中・工場内部の動画
特徴:工場内で実際に機械がどのように動くかを短尺の動画で紹介。機械のスペックや仕様など文字情報だけではわからない情報を効果的に発信している。
【製造】積水化学工業|sekisui_eslon_kenchiku

会社サイト:https://www.sekisui.co.jp
事業:化学素材・住宅・環境・ライフラインの製造販売など
運用目的:認知拡大・ブランディング・リード獲得
投稿内容:建設設備に関するお役立ち情報、製品情報、現場レポート
特徴:業界の専門家ならではの情報発信を行うとともに、製品情報や現場レポートからリード獲得にも導線が設計されている。情報の種類によって画像のデザイン・カラーを分け、視覚的利便性を高めている。
【製造】タカラベルモント株式会社|takarabelmont_for_salon

会社サイト:https://www.takarabelmont.com
事業:理美容・化粧品の製造販売など
運用目的:認知拡大・ブランディング・リード獲得
投稿内容:理美容サロン向けの役立つ情報・製品紹介
特徴:会社アカウントとは別に、理美容サロン向けの情報を発信するアカウントを運用。製品が実際にサロンで利用されている事例やインタビューなどを紹介。理美容サロンのオーナーやスタッフにフォーカスしたアカウント運用となっている。
【製造(設備)】三陽工業株式会社|sanyoukougyou

会社サイト:https://sanyo-ind.co.jp
業種:設備製造・製造派遣など
運用目的:認知拡大・採用ブランディング
投稿内容:社内の部活紹介・スタッフのクイズ動画
特徴:事業とは直接関係のない社内の部活動やスタッフによるクイズ動画コンテンツなどを中心とした投稿内容で、どういう人が働いているのかが伝わるアカウント運用。採用後のミスマッチを防ぐ効果が期待される。
【製造(鍼灸機器)】セイリン株式会社|seirin_seminnar2

会社サイト:https://www.seirin.jp
事業:鍼灸機器の製造販売
運用目的:認知拡大・ブランディング・リード獲得
投稿内容:鍼灸師・治療院向けのお役立ち情報、セミナー紹介
特徴:ターゲットとして想定される鍼灸師・治療院に特化したアカウント運用。ニッチな業界の課題や専門性に特化したコンテンツ投稿を行っている。セミナー・イベントへの誘導によるリード獲得も積極的に行っている。
【造園】株式会社グリーン・ワイズ|greenwisejapan

会社サイト:https://www.greenwise.co.jp/
事業:オフィス・商業施設の空間緑化
運用目的:認知拡大・ブランディング・リード獲得
投稿内容:空間緑化の事例・ソリューション紹介
特徴:オフィスや商業施設での洗練された施工実例を提示する、リード獲得や受注までも視野に入れたアカウント運用。「緑があることで働く空間や施設がどう魅力的になるか」という施行後のイメージを美しいビジュアルで表現している。
【廃棄物処理】株式会社利根川産業|tonegawa.s

会社サイト:https://www.tonegawa-s.co.jp/
事業:産業廃棄物収集・リサイクル
運用目的:採用ブランディング
投稿内容:職場の日常・社員インタビュー・採用情報など
特徴:「社内あるある」やリール動画を通じて「働く人の顔」を継続的に露出。社員インタビューや日常業務の投稿で職場の雰囲気を伝え、応募ハードルを下げるとともに、採用のミスマッチを防ぐことが期待できる。
【飲食】美菜屋|minayainc

会社サイト:https://minayainc.com
事業:法人向け仕出し・ケータリング
運用目的:ブランディング・受注獲得・採用
投稿内容:毎月のお弁当紹介・イベントや季節情報の紹介・求人など
特徴:美しいお弁当の画像を多く掲載し、ビジュアル訴求の強い投稿内容。BtoB企業としては珍しく、Instagramからの直接受注も目的とされているアカウント運用。
【印刷】東日印刷株式会社|tonichi_printing

会社サイト:https://www.tonichi-printing.co.jp
事業:印刷・販促制作など
運用目的:認知拡大・ブランディング
投稿内容:地元グルメ・人気スポットの紹介、サービスPR
特徴:基本的には企業の公式キャラクターが地元のグルメ・人気スポットを紹介する内容。認知拡大や親しみやすさにかなり重きを置いたアカウント運用。
失敗を防ぐ、BtoB企業のInstagram運用のポイント
事例を踏まえ、BtoB企業でInstagramをうまく活用しているアカウントに共通するポイントを以下にまとめました。
ターゲットを明確にする
BtoB企業の場合、BtoC企業よりもターゲットが限定的です。BtoC企業の場合、不特定多数の多くの人に投稿を見てもらうことで、リード獲得やCVにつながることもあります。しかし、BtoB企業の場合は、多くの人に投稿を見てもらうことよりも、ターゲットに確実にリーチすることを重視すべきです。
そのため、最初にターゲットを明確にして、そのターゲットに興味関心を持ってもらえるコンテンツは何なのかを考えることが重要です。紹介した事例のなかでは、理美容サロン向けのアカウント運用や、鍼灸院・治療院向けのアカウント運用などが特にわかりやすいでしょう。
目的を明確にする
業界業種にもよりますが、BtoB企業の場合、Instagramの投稿からそのまま受注につながることはあまりありません。そのため、多くの場合、中長期的なスパンで、認知拡大やブランディング、リード獲得やリード育成などを目的とすることをおすすめします。
これらは、投稿のリーチ数、保存率やプロフィール遷移率、URLクリック率などの指標を組み合わせることで効果を測ることができます。目的を明確にしないまま、なんとなくわかりやすいフォロワー数や投稿の再生数などを追ってしまうと、いまいち効果が感じられないという状況に陥りやすくなります。
自社の強みを整理する
ターゲットと目的を踏まえた投稿内容を考えるにあたり、自社の強みは何かを整理します。
いきなり自社の強みを考えてしまうと、自分たちが訴求したいことばかりが前面に出てしまい、ターゲットにとって興味関心のあるコンテンツにならないことがあるので気を付けましょう。
また逆に、自社の強みが曖昧なまま投稿の内容を考えてしまうと、自社でなくても発信できる内容になってしまい、アカウントとしての魅力が薄くなるおそれもあります。
BtoB企業でInstagram運用が向いている企業の特徴
最後に、事例を踏まえ、企業のInstagram活用は、ビジュアル訴求ができる商材に向いていると言えます。BtoB企業の場合、具体的に以下のような業種で、Instargamを活用しやすいでしょう。
- 建築・建設・インテリア・住宅設備:施行事例や空間デザインなどの写真やビフォーアフター動画で成果物のイメージを一目で伝えることができる。
- 製造業・金属加工・精密機械メーカー:製造・加工工程の映像や職人の技などの動画が、エンタメコンテンツとしてリーチ・再生数が伸びやすい。技術への信頼性向上にもつながる。
- フード・アパレル卸・空間装花:商材をビジュアルで訴求しやすく、BtoBのなかではInstagramの投稿から受注につながりやすい業種。
また、業界業種を問わず、採用ブランディングはInstagramと相性が良いと言えます。職場の雰囲気やスタッフの人柄などをリアルに伝えることで、求人のミスマッチを防ぎ、自社と相性の良い人材に応募してもらいやすくなるでしょう。
ディレクターバンクでは、Instagramを始めとした企業のSNS活用の支援も行っています。具体的に外注したい業務がある場合はもちろん、自社にSNS(Instagram)活用が向いているのかわからない、何から始めて良いかわからないといった場合のご相談から対応可能です。お気軽にお問い合わせください。