【ウェビナーレポート】Webマーケティング オンライン相談室「結局、AI検索対応って何をすればいいんですか?」

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【ウェビナーレポート】Webマーケティング オンライン相談室「結局、AI検索対応って何をすればいいんですか?」

執筆者:

ライター/ディレクター
結局、AI検索対応って何をすればいいんですか?-AI検索対応のコンテンツマーケティング【実践編】

2026年6月4日(木)、「Webマーケティング オンライン相談室」(主催:ディレクターバンク株式会社)が開催されました。このオンライン相談会では、Webマーケティングに関してよくあるご相談やトレンドをテーマに、【基礎編】【実践編】の2本立てで、各テーマを専門領域とするディレクターがアドバイザーとして回答します。

今回は「AI検索対応」の【実践編】。先月開催された【基礎編】と「結局、AI検索対応って何をすればいいんですか?」というご相談をベースに、AI検索に対応するには具体的に何から始めれば良いのか、実際の画面も見ながら解説します。

アドバイザーは、前回に続き、オウンドメディア運営やコンテンツマーケティングを専門領域として、AI検索対応にも詳しいディレクターの峯林 晃治さんです。

→【基礎編】「検索順位が落ちてきたのは、AIのせいですか?ーAI検索対応のコンテンツマーケティングとは?」のレポート記事はこちら

AIエージェントの動きの可視化は、ペルソナとプロンプトの設定から

峯林:AI検索対応についての皆さんの質問から感じるのは、「結局、何をすれば良いか?」が気になっている方が多いということです。

前回の復習になりますが、生成AIの登場により、従来、Web検索で直接つながっていた顧客と企業の間に、「AIエージェント」が介在するようになりました。AIエージェントは顧客に代わり検索を行い、企業のWebサイトを訪れています。

AI検索に対応するには、まず、AIエージェントが何をしているのかを可視化し、自社や競合が生成AIにどのように参照されているのかを知ることが大切です。

AIエージェントの動きを分析するにあたって、扱う製品・サービスが複数ある場合は、まずどの製品・サービスについて調べるのかを決める必要があります。

分析の対象とする製品・サービスを決めたら、それに応じてペルソナを策定しましょう。

棟近:ペルソナは、ターゲットとするユーザーですね。

峯林:はい。ペルソナを策定したら、その課題感などから、「ペルソナがAI検索をするとしたらこういったことを入力するのではないか?」というプロンプトを考えます。

ペルソナとプロンプトの設定は、AI検索対応において非常に重要な点です。一度決めたら、基本的に同じ設定で定期的に分析を行っていきます。ここの仮説が間違っていると、正しく成果を測ることができません。

棟近:ペルソナは製品・サービスごとに考えるとして、プロンプトはどれくらい考えれば良いのでしょうか?

峯林:私は50~100程度のプロンプトを、専用のツールで一気に分析しています。

棟近:プロンプトはどのようにして考えていますか?

峯林:対象となる製品・サービスについてペルソナが情報収集を行うとしたら、どのような課題感を持ち、どのようなプロンプトを打ち込むのか、それ自体をまずは生成AIに聞いています。

そこで出力されたプロンプトを、私の場合はクライアントとも相談しながら、チューニングしていく形です。実際にAI検索で自社のことを知った顧客と接する機会があれば、どのようなプロンプトを使ったのかを聞いてみると、参考になります。

プロンプトの特定と合わせて、ベンチマークとなる競合も設定します。その上で、特定したプロンプトを実際に入力してみて、自社についての言及や、競合と比較した状況、設定した競合以外によく言及されている会社などを分析します。

この分析を行うと、AI検索において、自社がどういう文脈とつながりが強いのかがわかります。たとえば、ディレクターバンクは「マーケティング人材活用」などと紐づいているのがわかります。

AIエージェントは拡張検索を行い、結果をパーソナライズしている

峯林:AI検索も自然検索も、その検索結果は、キーワードに対する単なる文字列の一致で出力されているわけではありません。プロンプトやキーワード、ユーザーの行動から推測される検索意図と、Webページの内容や情報発信者の信頼性などの文脈を理解した上で、情報の絞り込みが行われ、検索結果が出力されています。

生成AIでは、プロンプトを入力すると、関連するさまざまなキーワードで拡張検索(クエリファンアウト)が行われます。そこから、プロンプトやユーザーのチャット履歴、プロフィールなどに基づき情報がパーソナライズされ、回答が出力されます。これを、私は「エージェントジャーニー」と呼んでいます。エージェントジャーニーの精度を高めるためには、ペルソナの解像度を高めることが重要です。

なお、自社や競合の言及状況を調べるためにAI検索にプロンプトを入力する際は、「一時チャット」をオンにしましょう。これにより、ユーザーの過去のチャット履歴が回答に反映されなくなります。ただし、一時チャットでもプロフィールは参照されるので、パーソナライズした回答にならないよう「プロフィールを見ない」という指示を生成AIに出す必要があります。

棟近:生成AIにもChatGPTやGeminiなどいくつかのプラットフォームがありますが、プラットフォームごとに分析が必要でしょうか?またその場合、どのプラットフォームを調べたほうが良いでしょうか?

峯林:一般消費者の利用率を考えると、ChatGPTとGeminiの2つを調べれば良いと思います。ChatGPTとGeminiで生成結果が異なることは珍しくないので、この2つはそれぞれ調べておいたほうが良いですね。Geminiは、どういったキーワードで拡張検索が行われているかという、クエリファンアウトの分析も可能です。

また、同じプラットフォームとプロントでも時間が経つと結果が変わるので、定期的な分析も必要です。特に、自社サイトなどでこまめに情報発信をしている場合は、週次や月次など、高めの頻度で分析を行ったほうが良いでしょう。

生成AIがわかりやすさを好む傾向を踏まえ、コンテンツの制作・改善を

棟近:分析結果を見てみると、まとめ記事やランキングは言及されやすいんですね。

峯林:AIエージェントの動きというのは、部下3人くらいに「○○について調べておいて」と言ったときの動きに似ています。

生成AIも人間と同じで、あらかじめ情報がまとまっているページがあればそれを好みます。そういったコンテンツを作るのも、AI検索対応において有効な施策のひとつです。ペルソナが比較検討のフェーズであれば、比較記事や事例記事もよく参照されます。

エージェントジャーニーをトレースするために、生成AIがどのようなクエリファンアウトで情報を集め、そこからどういう基準で絞り込みを行っているのかを、生成AIに聞いてみるのも、コンテンツ改善の参考になります。

AI検索対応はSEOの延長線上にあると考えていますが、生成AIのクエリファンアウトで自然検索をしてみて、上位表示されるサイトは、生成AIも参照している可能性が高いですね。

棟近:今回のような分析を踏まえ、AI検索対応を意識したコンテンツの制作・改善を行う際に、押さえておくべき点はありますか?

峯林:生成AIは、コスパの良い情報収集をしようとしており、わかりやすいコンテンツを好みます。FAQがAI検索対応に効果的だと言われるのも、Qに対してAがあるという、わかりやすい形式であることが本質です。

生成AIに対してわかりやすくするためにも、各ページのタイトルでは、「事例ページ」や「料金ページ」など、それが何のページなのかを示しましょう。

加えて、ファーストビューにそのページに記載されている内容を記載しておくと、よりわかりやすいですね。逆に、「もっと見る」というボタンを押すとコンテンツ全体が表示される形のページは、指示しない限り生成AIがページ全体を参照することはありません。

事例紹介のページであれば、ファーストビューに、事例が何件あり、どういう業種の事例を紹介しているかなどを記載すると良いでしょう。各事例記事では、タイトルに「○%改善」や「○件リード獲得」など、効果や実績がわかる情報を入れることをおすすめします。

生成AIにとってわかりやすいコンテンツというのは、ユーザーフレンドリーなコンテンツにもなります。

棟近:SEOでは、検索キーワードを選定するにあたって、「検索ボリューム」という概念があります。AI検索対応におけるプロンプトの特定にあたって、同様の指標はありますか?

峯林:現時点で公式の情報としてはありません。非公式の類推によるデータを出すツールはありますが、正確ではありません。ただ、今後公式に出てくるかもしれませんね。

現時点では、生成AIのクエリファンアウトの検索ボリュームは参考になると思います。ただ、個人的には、検索ボリュームよりも、ペルソナがどんなことで悩み、どういったプロンプトを打ち込むか?というところから考えたほうが良いと思っています。

AI検索対応だけでなく、レピュテーション・ビルディングを意識した情報発信を

棟近:今回の内容をまとめると、AI検索対応で「結局、何をすれば良いか?」の答えとしては、まずはペルソナ設定とプロンプトの特定からということになるでしょうか。

峯林:そうですね。ただ、それ以前の確認として、そもそも自分たちのお客様がAI検索をするのか?ということも考えたほうが良いと思います。もし、紹介など決まったルートで受注することが多いなら、今すぐAI検索対応をしなければならないというわけではありません。

生成AIも、情報収集のひとつのプラットフォームにすぎません。AI検索対応だけを行うのではなく、「レピュテーション・ビルディング」と呼ばれる、オンライン・オフラインの両面で、多面的な情報発信を増やしていくことが重要です。

一朝一夕ではいきませんが、そうやって指名検索が増えると、結果的に生成AIにも人気がある会社だと学習され、参照される確率が高くなるはずです。

この記事を書いた人

I.Kawamura
ライター/ディレクター
山口県出身。京都大学文学部卒。国文学専攻だったので源氏物語など王朝物語に普通より少しだけ詳しい。 EC企業(マーケティング、コンテンツ制作担当)、EC業界向けメディア(記事の執筆・編集、メディア運営を担当)を経て、2017年に独立。

この記事の監修者

K.Minebayashi
シニアディレクター
ネットリサーチ(Fastask)やBIツール(Actionista!)など主にBtoB領域のデジタルマーケティングに携わる。特に、リード獲得を目的とした自主調査においては7年間で累計400件以上を企画、獲得しリードは60,000件を超える。 ファストマーケティング株式会社代表取締役社長。

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