支援概要
Google、Yahoo、Meta、X(旧Twitter)など複数の広告媒体を活用した、暗号資産領域SaaS の新規ユーザー獲得支援。クライアント社内のWeb制作担当と連携したLP改善や、戦略設計からテスト配信・本配信までPDCAを回す広告運用を実施。繁忙期(確定申告期)を見据えて段階的に成果最大化を図った。
クライアント
業種:SaaS
事業概要:暗号資産(仮想通貨)関連の会計・税務やデータ管理サービスの提供
従業員数:1〜49名
支援前の課題
Web上での新規ユーザー獲得の効率が悪く、社内に専門人材も不在。競合サービスも増える中で、成果を出す広告運用を求めていた。
ご相談内容
- 広告運用の費用対効果が合わず、ユーザー獲得の効率が悪化
- 社内リソース・知見不足により、継続的な改善が困難
- 競合他社の広告活動が活発化
支援内容
- 広告運用ディレクターをアサインし、戦略策定から実行までを一貫支援
- フェーズ1(9月〜11月):Googleリスティング広告を中心としたテスト配信とLP改善
- フェーズ2(12月〜3月):繁忙期に向けた本格運用、媒体の拡張(Yahoo、Meta等)
支援の進め方と工夫点
- 繁忙期に向けて段階的に広告戦略を調整。特にCPAを意識しながら媒体ごとの最適化を実施
- クライアント担当者と密に連携し、クリエイティブ(バナー等)制作も必要に応じて対応
- 定例MTG+繁忙期の週次進捗共有など、コミュニケーションの頻度を柔軟に調整
支援成果
- 昨年度より大幅にCPAを改善
- 出稿媒体の拡張によって検証パターンが増加し、来年度以降の戦略に活用できるナレッジを蓄積
- 社内にノウハウが残る設計・運用体制を構築
ディレクターバンク営業担当コメント
ディレクターバンク主催の交流会でのご相談がきっかけで支援につながった案件です。
本案件のクライアント様は、繁忙期に集中的に顧客を獲得するビジネスモデルです。競合が広告施策に積極的で、自社でも必要性を感じているものの、過去の広告運用ではCPAが高く良い結果が出なかったため、相談できる外注パートナーを探しておられました。
支援にあたっては特に重視したのは、柔軟性とスピード感です。まず、繁忙期に入る前に複数の媒体に出稿して多角的に反応を探り、繁忙期に効果を最大化できるよう全体の戦略設計を行いました。繁忙期には、数字の共有や予算の調整など、クライアント様と密にコミュニケーションを取りながらスピード感をもって進めさせていただきました。
結果、最終的なCV数が前年比1.5倍程度になり、CPAも抑えられるという、クライアント様にもご満足いただける結果を出すことができました。
担当ディレクターインタビュー
「ニッチな商材ならではのキーワード調整をこまめに行い、広告効果の最大化を狙う。広告運用者のスキルに直結するところ」

薮崎 友基
ディレクターバンク シニアディレクター
インターネット広告運用、SEO、LP・Web制作進行業務に従事。広告アカウントの設計、制作ディレクション業務に専門領域を持つ。上場企業のWeb集客支援経験あり。ディレクターバンクでは、「LP制作パック」サービスを中心に担当中。
ニッチな商材、競合と近い市場のなかで、広告による獲得の勝ち筋を探る
-本事例について、最初に相談を受けたときにどのような印象を受けましたか?
藪崎:クライアント様のなかで、課題が顕在化されている印象でした。
最初にお話をさせていただいたときは、過去に広告を運用されていたものの、思うような獲得ができなかったとご相談いただきました。
状況としては、暗号資産SaaSというニッチな商材を扱われるなかで、クライアント様を含む数社で市場が寡占されており、新規獲得の勝ち筋を探っておられるようでした。
-支援を開始して、最初に何に着手しましたか?
藪崎:私自身は広告運用の経験は多くありますが、暗号資産SaaSという商材は初めてでした。マーケティング全般に言えることですが、クライアント様と同じくらい商材知識を身に着けないと、価値のあるものを提供できません。
そのため、最初の1カ月は、市場のリサーチやクライアント様へのヒアリング、過去のリスティング広告運用のデータ分析などを徹底して、ユーザーの特徴をつかむことに努めました。その上で、まずは戦略策定に重点を置きました。
繁忙期に広告効果を最大化できるよう、事前のリサーチ、テストを戦略的に実施
-本案件は、広告運用で短期間に集中して成果を出すことが求められていましたが、どのように進めていきましたか?
藪崎:支援開始から2~3カ月目までは、少額予算での運用を行い、リスクが少ない状態でキーワードの傾向やユーザーのニーズ、反応の良い媒体などを探りました。しっかり予算を使いたいというクライアント様のご要望はあったのですが、CPAが合うことを重視し、最初は慎重に運用を行いました。
その上で、繁忙期にあたる4~6カ月目ではしっかりと予算を使い、CV獲得の最大化を目指しました。
-支援を行うなかで、特に苦労したところや、工夫が必要だったところはありますか?
藪崎:ニッチな商材であるため、狙ったキーワードの検索ボリュームがそれほど大きくなく、予算を使いきれず、CV数が伸び悩む可能性がありました。その対策として、キーワードをこまめに調整しながら、出稿媒体を広げてユーザーのニーズを探るなどの工夫を行いました。
こういった調整や判断は、広告運用者のスキルに直結するところです。とにかく予算を消化できれば良いというやり方をしてしまうと、CPAばかりが高くなり、思うようにCV数が取れていないという結果になりかねません。
成果につなげるには、広告運用スキルとコミュニケーションスキルの両輪が重要
-本案件では、CV数もCPAも前年に対して良い結果となっていますが、そういった成果につながったポイントはどのようなところにあったと思いますか?
藪崎:こまめなキーワード調整が、重要なポイントだったと思います。商材の特性上、キーワードによっては、課題解決のためのサービスを探しているというより、単に言葉の意味を知りたいだけという興味関心レベルのユーザーも多い状況でした。
そういったユーザーに多く広告を出しても、予算だけが消化されて、効率的な獲得につながりません。そのため、もっと商材へのニーズが顕在化しているユーザーに広告を出せるよう、キーワードを調整していきました。
-今回のような短期集中型で効果が求められる案件の場合、ディレクターとしてどのようなことを大切にしていますか?
藪崎:広告運用のノウハウやスキルがあることはもちろんですが、それだけではカバーできない、ソフトスキルと呼ばれるような、コミュニケーションの領域も重要だと考えています。
今回の案件では、支援開始当初から、商材のニッチさから予算を使いきれない可能性があることがわかっていました。こういった場合、最初からクライアントに伝えておくことが大切だと思っています。最初に懸念点を伝えることで、不安や不信が大きくなることを防げます。
また、広告運用は、すぐに成果を期待されがちです。クライアント様の期待値というのは最初は高いもので、それをコミュニケーションによって調整していくことが重要です。
今回の案件からもわかる通り、広告運用で成果を挙げるにはデータの収集・分析に基づいた改善や調整が必要です。そこから成果につながるまでにはタイムラグがあります。
その間にクライアント様が不安や不信を抱くことのないよう、期待されているスピード感や心理状態を理解した上で、事前に情報や今後の想定を共有するなどのコミュニケーションをとることを心がけています。